04-相続税

遺贈寄附という選択

遺贈寄附という選択

遺贈寄附という選択

いつか自身に起きる相続。これまでの人生を振り返り、生きた証として財産を社会に貢献する事業に役立てたい、そんな思いを伝える手段の一つが遺贈寄附です。

遺言による遺贈寄附と相続財産の遺贈寄附

遺贈寄附とは、国や地方公共団体、公益法人等に、財産を遺言で贈与すること、及び、被相続人の生前の意思を引継いだ相続人が、相続財産を贈与することをいいます。

遺贈寄附の手続き

まずは遺贈先の選定です。新聞、雑誌、TVの報道、ネット情報から社会貢献する団体の活動に触れて支援する法人を探します。
紛争地帯で医療や住居などを支援するNPO 法人は、寄附先としてお馴染みですが、最近は博物館や地方自治体の動物園など、親しんだ団体に遺贈する人もいるようです。
寄附は現金のみ受付し、不動産は売却、換金したうえで遺贈を求める団体が多数ですが、不動産を受け入れる団体もあります。
遺贈先が決まったら、遺言執行者を選定して遺言書を作成します。税理士をはじめ、弁護士、司法書士、行政書士など専門家に相談しましょう。遺言は公正証書遺言、または自筆証書遺言を選択できます。

不動産等の遺贈は譲渡所得課税に注意!

土地や建物、株式など譲渡所得の基因となる財産を法人に遺贈した人には、その財産の取得から遺贈時までの値上り益に譲渡所得税が課されますが、国税庁長官に申請して承認を受けた場合は非課税となります。
ただし、遺贈した人の所得税の負担や、遺贈した人の親族のほか特殊関係人の相続税、贈与税の負担を不当に減少させる場合には、非課税承認は取り消され、遺贈した人、又は遺贈先の法人に譲渡所得税が課されることになるので注意を要します。
また、相続人が被相続人の意思を引継ぎ、相続財産を国や地方公共団体、公益法人等に贈与する場合にも相続税を非課税とする制度があります。この場合も不動産等の贈与について譲渡所得税を非課税とするには、国税庁長官の承認が必要です。

相続人の遺留分にも配慮を忘れない!

社会の高齢化が進むなかで遺贈寄附の希望者も増えていくのではないでしょうか。
ただし、相続財産には遺留分があります。
遺贈寄附を決めるときは、相続人の遺留分にも配慮して後でトラブルが生じないよう検討することを忘れないようにしましょう。

長男の嫁の介護報酬

長男の嫁の介護報酬

長男の嫁の介護報酬

相続人以外の者は、遺産分割協議の対象とならず、被相続人の療養看護に努めてもこれまで経済的な保障はありませんでした。
しかし、令和元年7月から民法改正により、長男の嫁など相続人以外の親族にも「特別の寄与」の制度が創設され、相続人に限定される寄与分と同様の算定による特別寄与料の請求が認められるようになりました。

療養看護による特別の寄与

「特別の寄与」の制度は、被相続人の親族(相続人以外)で無償により被相続人の療養看護その他の労務を提供し、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした者が、相続人に対し、寄与に応じた額の金銭の支払を請求できるものです。相続人との間で協議が整わない場合、家庭裁判所に協議に代わる処分を請求できますが、相続の開始及び相続人を知った時から6か月以内、または相続開始から1年以内に限られます。
これまでの家庭裁判所の審判による寄与分の評価は、介護サービス報酬の単価に介護日数を乗じ、寄与の態様に応じた裁量割合を考慮して算定しますが、その評価額は数百万円程度です。内閣府の統計調査(2016年)でも専業主婦による家事活動の評価額を年間で約 300 万円としています。

特別寄与料は、みなし遺贈として課税

特別寄与料の課税上の扱いは、被相続人から遺贈により取得したものとみなして相続税が課税されます。長男の嫁の場合、被相続人の一親等の血族及び配偶者ではないため、相続税額は2割加算となり、特別寄与料の確定を知った日の翌日から 10 か月以内に、相続税申告書の提出が必要です。
一方、特別寄与料を負担する相続人は、特別寄与料の負担分を債務として控除できます。また、既に相続税の申告書を提出していたときは、更正の請求ができます。

適切な評価を受けるために

嫁が介護にどれだけ努めていたかは、家族が一番、見てくれていますが、それでも特別寄与料の算定に適切な評価を受けるためには、家庭内で被相続人の療養看護によって財産の維持・増加に努めた行動記録を残しておくことが肝要です。
また、特別寄与者は被相続人の心のケアを担う反面、様々なストレスも負っていることでしょう。それに報いるためには、遺贈を選択することもできます。もちろん、最後は、長男の妻に対するリスペクトが支えになることは言うまでもありません。

損害賠償金と相続税

損害賠償金と相続税

損害賠償金と相続税

自動車事故、航空機事故、海難事故、企業災害などによる人身事故で死亡したときの損害賠償金をめぐる課税関係を整理してみました。

損害賠償金の支払われるまでの態様

損害賠償金については、次の2つのケースが考えられます。
① 損害賠償請求が係争になっていて、その決着がつかないまま遺族に係争が引き継がれた場合。
② その支払いの請求を遺族が行った場合

相続税は課税が基本?

財産評価基本通達をみると、訴訟中の権利の価額は適正に評価するものとしているので、課税を基本原則に置いているようにみえます。
しかし、被害者本人の利益のための係争の部分と遺族の利益のための係争の部分が交錯もしています。

保険金の場合も同じ

損害賠償金を構成する内容には、死亡した被相続人に発生した損害賠償請求権を相続したと解される部分と、遺族の固有の権利として、遺族に原始的に発生したと解される部分とが併存しています。遺族固有の権利部分は、当然に相続財産を構成しないし、所得税非課税の規定の適用もあります。
相続取得分と解される部分について相続税を課税するとなると、按分が必要となりますが、按分はいつでも容易にできるとは限りません。

保険金の場合とのアンバランス

死の代償としての金銭という意味では保険金と変わりませんが、保険金についてはあるような相続人一人当たり 500 万円非課税の規定の適用が損害賠償金にはなくバランスを失しています。

課税実務は相続税非課税

そんな問題を避けるためか、損害賠償金のうち被相続人について生じたと解される部分は全体の中では副次的部分にすぎず、これを無視したとしても特に課税上弊害があると考えられない、との趣旨で全部を遺族固有の慰謝料・損害賠償金との扱いをしています。相続税非課税ということです。
すでに現金を手にした人とのバランスは失しますが、損害賠償金への課税が国民感情にそぐわないとの判断が優先しているように見受けられるところです。

相続登記が義務化されます

相続登記が義務化されます

相続登記が義務化されます

相続登記は3年以内に

令和3年4月に成立した改正不動産登記法では、不動産を取得した相続人に対し、その取得を知った日から3年以内に相続登記の申請が義務付けられました。これまで登記未了であった全ての不動産にも適用され、正当な理由のない申請漏れは、10 万円以下の過料の対象となります。新制度は成立後3年以内、令和6年までに施行される予定です。経過措置により施行日前の相続・遺贈の場合、令和6年までの施行から3年間が登記申請義務の履行期間となります。

新たに相続人申告登記制度がスタート

相続人の申請義務を簡易に履行できる「相続人申告登記制度」が新設されました。
相続登記されないまま長期化すると所有者不明土地を生み、行政に支障をきたす原因にもなります。このため、相続人申告登記では遺産分割未了であっても登記名義人について相続が開始したこと、相続人の氏名・住所を登記に付記することで登記義務を履行できることとしました。遺産分割未了のため、持分の登記はありません。後日、遺産分割協議が整ったときは遺産分割成立日から3年以内に、協議の結果を踏まえた登記申請が義務付けられます。

とりあえず法定相続分での登記に注意!

もちろん、遺産分割未了の状態であっても従前どおり相続開始後3年以内に、とりあえず法定相続分で暫定的な登記を行い、遺産分割協議が調った後に登記し直すことも可能です。
しかし、法定相続分で登記をしても遺産分割協議前であれば不動産の利用、売却等には共有者の間で何らかの同意が必要となります。相続人が死亡すると権利者は更に増えて、遺産分割は難航必至です。

相続人申告登記も遺産分割は先送りのまま

相続人申告登記を行って遺産分割協議を続行する場合も、民法上は、法定相続分で共有されたままですので、不動産の利用、売却等に際し、共有者の間で同意が必要となることに変わりなく、相続人申告登記も遺産分割の先送りに過ぎません。

それぞれの事情を斟酌した遺産分割協議を

相続した不動産は相続人の居住用とするか、賃貸用とするか、売却をいつするかなど有効利用をはかり、そのうえでそれぞれの相続人の事情を斟酌した速やかな遺産分割協議ができるかがポイントになるのではないでしょうか。

小規模宅地等の課税価格の減額 「同居」はいつから?

小規模宅地等の課税価格の減額
「同居」はいつから?

小規模宅地等の課税価格の減額 「同居」はいつから?

「同居するのが一番の節税」と聞きますが

「同居をするのが一番の節税」という言葉をたまに耳にします。所得税に同居老親等(扶養控除)や同居特別障害者(障害者控除)という制度もありますが、ここでは節税効果の高い相続税の「小規模宅地等の課税価格の特例」のことを言っています。
相続税では、居住用や事業用の宅地は、被相続人らの「生活の基盤」となっており、その処分に相当の制約があることから、一定の限度面積まで、課税価格の 80%(又は50%)の減額を認めています。これを「小規模宅地等の課税価格の特例」といいます。

特定居住用宅地等の要件

被相続人の居宅の敷地となっている宅地を同居していた親族が相続等により取得した場合に、次の要件を充たすときは、「特定居住用宅地等」とし 80%減額(330 ㎡まで)を受けることができます。
(1)居住継続要件
相続開始時から相続税の申告期限まで、引続き、その居宅に居住していること
(2)保有継続要件
その宅地等を相続税の申告期限まで保有していること

条文に「同居はいつから」とは明記なし

この場合、同居親族が相続開始時から申告期限までには、被相続人の居宅であった家屋に住み続けばならないと規定はされていますが、同居親族が被相続人と「いつから同居しなければならない」とは、条文に明記されていません。少しの間でも、被相続人と亡くなる直前まで一緒に住んでいればよいということになります。

ご近所に聞かれても、平気なように!

だからといって、税務調査の際にチェックされないわけではありません。「同居」については、実態で判断されます。住民票だけを移している「形だけ」の場合には、同居の実態がないと判断されることがあります。
同居親族への郵便物の所在や同居親族の勤務会社での通勤手当(定期券)の申請状況、子供の学校はどこなのかなど聞かれることがあります。調査官が近所にヒアリングしたときに「おばあちゃん(被相続人)は一人暮らしだと言っていた」など言われてしまうと、同居の実態がないと疑われます。ご近所に聞かれても平気なぐらいの期間は同居していることが望ましいといえます。

嫁が養子となる事情

嫁が養子となる事情

嫁が養子となる事情

相続税の解説書を読むと、相続人の配偶者が被相続人の養子となっている事例に遭遇することがあります。養子縁組は相続人の数を増やすことにより、遺産に係る基礎控除額が増えるなど相続税対策として有用となりますが、配偶者を養子縁組する現実には、もっと切実で厳しい背景があります。

夫が親より先に死亡するリスク

たとえば夫が財産を持たずに高齢の親より先に死亡した場合、夫の配偶者にとっては将来、親の2次相続で親の財産が代襲相続人となる子供に移転してしまい、配偶者には引き継がれません。子供が将来、生活の面倒を見てくれるのであれば特段の問題は生じませんが、子供世帯の事情によっては自宅を売却することとなり、配偶者は家もなく財産もなく窮地に陥るリスクを負ってしまうことにもなりかねません。

嫁を守る養子縁組

夫の両親と同居している場合、自宅建物や敷地は、夫の親の所有となっていることが少なくありません。嫁が夫の両親の介護に努め、財産の維持管理を通じて貢献したにもかかわらず、夫に先立たれた途端、生活の保障がなくなってしまうというのでは、あまりにも可哀そうです。
この場合、夫が嫁をあらかじめ夫の親の養子にしておけば、親の遺産分割の際、相続人として財産分与を受けることができます。自宅や現預金を相続できれば、夫に先立たれたとしても自分の生活する場所と経済力を確保できることになります。

養子の課税上の扱い

民法では、養子は何人でも可能ですが、相続税法では、法定相続人の数に算入される養子の数は、被相続人に実子がある場合は1人まで、実子がない場合は2人までとされ、相続税額計算上のメリットは限定されるので留意が必要です。

夫の親が気持ちを伝える

長年の生活の中で嫁と夫の親との間に信頼関係が醸成されていても、夫が既に死亡している場合は、嫁から夫の親に養子縁組を言い出すのは難しいでしょう。
夫の兄弟も嫁が自分たちの親の面倒を見てくれていることを知ってはいるものの、各個人の置かれている状況によっては養子縁組に反対はしない、とは言い切れません。
とはいえ、夫の親が先に夫の兄弟たちに自分の気持ちを伝えれば、その想いも無碍にはできないのではないでしょうか。

生命保険金受取人の実質判定

生命保険金受取人の実質判定

生命保険金受取人の実質判定

生命保険に加入すると、保険金の受取人を指定しますが、いざ被保険者が死亡した時、保険金を渡したい人が当初から変わってしまっているときもあります。そのような場合、課税関係はどうなるのでしょうか。

両親から妻や子への名義変更


社会人になって初めて生命保険に加入するとき、保険金の受取人に自身の両親を指定することが少なくありませんが、その後、結婚して子供が生まれ、家族ができてからも保険金受取人の変更手続きをせずに親の名義のままとなっている場合があります。
しかし、自身が病気や不慮の事故で死亡してしまったとき、残された家族の生計を支えていくことを思えば、保険金の受取人は妻や子になってほしいところです。

受取人名義変更の課税関係


相続では保険金受取人は、保険契約上の受取人となりますが、保険金受取人以外の者が現実に保険金を取得している場合、保険金受取人の変更手続きがなされていなかったことについて、やむをえない事情があるなど相当の理由があると認められるときは、実際に保険金を受け取った者を保険金受取人とする取扱いがあります。
契約上の保険金受取人である両親も妻や子を保険金受取人とすることを望み、やむを得ない事情があると認められれば、妻や子のみなし相続財産として課税対象となり、また、相続人となるので非課税措置の適用を受けることもできます。
なお、生命保険金の受取人名義を変更した時点では課税関係は生じません。被相続人が自身を被保険者とし、保険料を負担している場合は、保険事故(被保険者の死亡)が発生して保険金の受取りが確定したときに課税関係が生じます。


離婚した元妻からの名義変更


ところで妻を受取人とする生命保険に加入していた夫が、離婚しても受取人名義を元妻のまま変更せずに死亡してしまったら、どうなるでしょうか。この場合、元妻は離婚しても保険金受取人の地位を失わないため、生命保険金は元妻に支払われ、みなし相続財産として課税対象となります。そして元妻は相続人ではないので生命保険金の非課税措置の適用は受けられません。
離婚するときは、財産分与とあわせて、生命保険金受取人の名義変更についても忘れないようにしましょう。

相続放棄の場合の生命保険金

相続放棄の場合の生命保険金

相続放棄の場合の生命保険金

被相続人に多額の債務があり、相続人としては相続放棄したいけれど、生命保険金まで放棄しなければいけないのか気になるところです。


相続放棄でも生命保険金は受け取れる


相続人は、相続放棄することにより、被相続人の財産・債務を一切承継しない選択ができます。手続きとして自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に相続放棄を家庭裁判所に申し立てることが必要です。
生命保険金は、民法上の相続財産ではなく、保険金受取人の固有の財産となるので、相続人は生命保険金を受け取ることができます。みなし相続財産として相続税の課税対象となりますが、相続放棄をした者は、初めから相続人とならないので、生命保険金の非課税措置を受けることはできません。それでも保険金が手許に入ることは、メリットといえるでしょう。


限定承認でも生命保険金は受け取れる


それでは、限定承認により相続人が取得する財産の範囲内で債務を弁済することとした場合はどうなるでしょうか。
限定承認の手続きは、相続放棄と同様、相続人は自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申し立てることが必要です。相続人は被相続人の債務を全額承継しますが、弁済の責任は被相続人の財産の範囲に限られます。未納の国税がある場合でも被相続人の財産の限度で弁済すればよいので財産の額を超えた滞納税額に納税義務を負いません。
相続人が生命保険金を固有の財産として受け取ることができるのは相続放棄の場合と同じです。生命保険金は、みなし相続財産として相続税の課税対象となりますが、限定承認の場合は、相続人の地位を有しているので、生命保険金の非課税措置を受けることができます。


詐害行為とみなされないように


ところで生命保険金の受取人としていた相続人も債務超過の状態となり、親族間で財産保全をはかるため、他の相続人に受取人名義を変更する場合は注意が必要です。その名義変更が債権者の権利を害する詐害行為(さがいこうい)と認められた場合、その名義変更は取り消され、生命保険金は名義変更前の相続人の取得財産として債務の弁済に充当されてしまうかもしれません。

 

 

相続税

生命保険金の相続税申告

生命保険金の相続税申告

生命保険金は、相続に際して節税商品や納税資金として利用されますが、うっかりして相続税の申告が必要なことに気付かないまま、税務調査で申告漏れを指摘される事例が今年に入って増えています。多くは納税者の誤解や失念、税理士への事前説明が漏れたことによるものですが、税務署に隠蔽仮装と指摘されて思わぬ税負担を求められることがあるので注意が必要です。

生命保険金は相続財産ではない

生命保険金は相続によって被相続人から承継されるものではなく、保険金受取人の固有の財産であるため、遺産分割の対象とはなりません。また、被相続人が生前、相続人に贈与した生計の資本、養子縁組や婚姻のための贈与(特別受益)にも該当しないため、生命保険金は相続税の申告対象にはならないと思うかもしれません。

相続税では相続財産とみなして課税される

しかし、相続税では被相続人が保険料を負担した生命保険金も申告対象となります。民法上の相続財産ではありませんが、経済実質的には、被相続人の死亡によって財産を取得するので、相続財産又は遺贈財産とみなして相続税が課税されます。その際、法定相続人1人当たり500万円の非課税措置があるので、限度額を超える部分のみの課税で済みますが、申告が必要なことに変わりはありません。

なお、生命保険金は特定の相続人だけが取得するので遺産分割で考慮すべきか気になるところですが、判例には保険金の額、遺産総額に対する比率、同居の有無、被相続人に対する介護の度合い、各相続人の生活実態などの諸事情を総合考慮して相続人の間で不公平が是認できないほどに著しい特段の事情がある場合は、特別受益に準じて持戻しの対象と解するのが相当であると判示したものがあります。

申告漏れとならないように

税務調査で生命保険金の申告漏れが判明した場合、不足税額に加え、延滞税(納付遅延期間の利子に相当)や過少申告加算税(10%又は15%)が課されます。また申告漏れが隠蔽仮装であると認定された場合は、過少申告加算税に代えて重加算税(35%又は45%)が課され、税負担がさらに重くなります。相続人に生命保険金を受け取る人がいるときは、必ず契約内容を見て課税上の取扱いの確認を受け、申告漏れとならないようにしましょう。